友達と仲間の違いについて

2022年11月24日

友達と仲間は似ている言葉ですが、実は明確に違います。

「友達との関係が上手くいかないよ」と言う人は、この友達と仲間をごっちゃにしてるケースが非常に多いです。

今回の記事では子供の頃から友達との関係に悩み、多数の哲学書を読み漁った、この私が友達と仲間について、私見たっぷりに語ってみたいと思います。

友達と仲間の違い

友達と仲間の違い
  • 友達:何の利害関係も無くとも、一緒にいて楽しいと思える関係
  • 仲間:同じ目的を達成するための協力関係

これが、友達と仲間の違いです。詳しく説明してみます。

①友達とは何か?

友達とは心から一緒にいて「楽しい」と思える関係です。

一緒にいて、お金が貰えるなど利益が無くても、一緒にいることが人生において重要だと思える相手です。

②仲間とは何か?

仲間とは、夢や目標を達成するために一時的に共闘関係を結んでいる関係です。

一緒にいる理由として、夢や目標が必ず必要になります。

なぜ友達と仲間を分けて考える必要があるのか?

友達とは心から一緒にいて楽しいと思える相手です。

なので、その純粋な気持ちは、お金や性欲などの欲望で汚さない方が良いです。

一方で仲間に関しては夢や目標がかかってるわけですから、欲望むき出しでシビアにいかないとダメです。

サッカーや野球の強豪校で「性格が良いから」「長く在籍してるから」といった理由でレギュラーになれる事が無いのと同じ理由です。

それぞれの特技を活かして協力するから目標が達成できるわけで、その延長線上で仲良くしているだけなのです。

この友達仲間の違いを間違えると「友達だと思っていたのに、なんかこいつ意識高すぎるなぁ……」とか「お前とは仕事では一緒だけど、プライベートはキツイぜ」なんてギャップが生じて、人間関係がこじれてしまいます。

友達と仲間に関する有名な物語

地方出身の人で都会の大学に入学し、就職も都会でした人のあるあるの話があります。

上京物語あるある
  • 久しぶりに、地元の高校や中学時代の友達と会ってみた。でも、話しが噛み合わない。
  • 地元に残った人との間に思い出が無く、どうしても輪に入れない。
  • 相手が気を使ってる感じがするし、自分も気を使ってしまう。かつては仲が良かったのに……。

せっかく勉強を頑張って都会で数年間働いて、いざ田舎に帰ってみても「そこには自分の居場所は無かった」ってな話です。

  • 「地元に残った人」「都会へ出た人」の間に共通の物語が無いこと。
  • 学歴や職歴など階層そのものに差が出ていること。

上記のことが原因で、かつては仲が良かったのかもしれませんが、お互いが何だか別世界の住人のようになってしまったって事ですね。

日本ではあまり意識されていませんが、世の中は階層社会です。基本的には学歴に応じて就ける仕事が決り、年収が決り、生活のグレードが決ってきます。

仕事や年収のこと。結婚や子供。家を買ったかのかどうかなど。

大人になればなるほど簡単には話せないこと、話してしまうと相手の気分を害してしまう事が増えていきます。

学生時代は、みんなフラットな関係です。しかし年齢が上がると、成功者なら成功者同士。敗者なら敗者同士。同階層の人と楽しんだり傷を舐め合っていた方が「気を使わなくて良いよね」と考える人が増えていきます。

「なんでこいつは努力をしないんだ?」「努力をしないなんて理解できない」とエリート(勝者)は努力をして競争で勝ってきたことの信念が、敗者と関わる事で邪魔をします。

エリートの人で「努力のできない人」の存在を理解できなかったり、許容できない人は結構多いです。

一方で敗者の方も「どんなに努力をしても、オレには挽回できる時間もエネルギーもねぇよ」と考え、エリート(勝者)と関わることを避けるようになってしまうんですね。

この勝者と敗者の溝は驚くほど深いです。

旧ソ連など共産主義を体験した人の話と現在の資本主義社会を比較すると、資本主義社会は交友関係を非常に歪にしているのが良く分かります。

競争で勝つことでエリートになれば、何か仕事などで目的を達成するための「仲間」は増えるかもしれません。でも、一緒に過ごす事で心から人生を楽しむことが出来る「友達」を作ることは難しくなっていきます。

案外、地元の居酒屋でくすぶっているようなダメ親父の方が、お金は無いかもしれないけど、友達は多くて人生を謳歌していたりするのです。

  • 日本:地方→東京
  • アメリカ:地方→ニューヨーク
  • イギリス:地方→ロンドン

このように地方から都会へ出てくるエリートの友達作りの苦悩の話は、日本のみの話ではありません。多くの映画やドラマの題材になるほど、適切な答えの出ない世界的な問題でもあったりするのです。

友達と仲間は分けて考え、ゆっくりと友達は作っていけば良い

友達と呼べる人は、どれだけ頑張っても少人数になります。階層の違い、住んでる場所の違い、いろいろな事が重なって人生で友達と呼べるほど深い関係を持てるのは、数人程度が限度なんだと思います。

社会の仕組み的に考えれば友達0人は、なんら不思議なことではありません。

友達は無理に増やそうとすればボロが出ます。無理してる自分を見て逆に疲れてしまう事もあるでしょう。

なので無理をせずに、ゆっくりと友達を作ること。あるいは、たった1人でも人生を楽しむ方法の方を模索した方が、私は有益なのではないかと考えます。

考え方

Posted by あらやま